CVCをやっていると、CVCの設立を検討されている他社の方から、CVCの組織形態について質問を受けることがあります。例えば「二人組合のメリットは何ですか」とか「LP出資はどうされていますか」といったような質問です。自社のCVC設立に向けて先行事例を集めてらっしゃるようで、私自身も初めてCVCに取り組んだときは多くの業界関係者の方々のお話を伺い、皆様からとても貴重な示唆を頂きました。その際にお話を伺った諸先輩の方々には、この場を借りて感謝を申し上げるとともに、恩返しの気持ちも込めて、これからCVCを学びたいとする方々のご相談には出来る限り応じるように努めてきました。
CVCの組織形態は、自社内にCVC部門を設立して自社単独で運営する形もありますし、その過程でLP出資を組み合わせることもしばしば行われます。また、自社内に投資機能を持つのが現実的ではない場合には、二人組合のようなものを設立して投資機能を外部委託される形もあるでしょう。更に様々なバリエーションのスキームが考えられます。そうしたCVCの組織形態はそれぞれ一長一短であり、新たに自社のCVCを設立される方は、その自社CVCのミッションや自社の人事の仕組みなどを踏まえて、現実的な解を求めていくことになるものと思われます。
と、ここまではごく一般的な話です。
さて、CVCの設立を目指す方々のご相談に乗っていると、気になることがあります。
多くの方は、二人組合がどうとか、LP出資がどうとか、そうした組織形態の各論を一生懸命に質問してこられるのですが、「CVCで何をやるべきか」という質問はあまり聞こえてこないのです。ひょっとして、「CVCというハコを作ること」ばかりが優先されていないかと気になるのです。通常はまず「やりたいこと」があって、それを叶えるために「然るべき手を打つ」というのが物事の順序というもの。しかし、上記のようなケースでは、CVCがやるべきことは掘り下げられていないまま、「CVCを作ること」自体が目的化し、実際にCVCが設立された後で、明確な方針もないまま「さぁ皆さん、CVCの準備ができました。これから頑張ってください、大いに期待しています」といった形にならないか、CVCが設立されてから運用に苦労されるのではないか、そんなことが気になるのです。
一方で、こうも思います。そもそもCVCがどういうものかよくわからないから検討しているのであって、よくわからないまま、あれこれ悩んでも解決策は見つからない、であれば小さく一歩を踏み出して様子を見ましょう、と。これも極めて現実的な打ち手だと思います。こうしたアプローチの場合には、一歩進んだ後で現状を振り返り、そのまま進めるなり、軌道修正するなり、然るべき対応が求められるかも知れません。
CVCへの取り組み方は十社十色。それぞれの会社様の状況に応じて、取るべき手はいろいろでしょう。弊社ビズファクトリーでは、そうした皆様のCVCの設立や運用に関するご相談を承ります。

