投資の意思決定について

CVCの運営において、投資の意思決定スピードが課題になることがしばしばあります。

CVC投資の意思決定は、投資委員会によってなされるケースもありますし、投資委員会は設置せずに本社の意思決定基準に従ってなされるケースもあるようです。意思決定のスピードが特に課題になりやすいのは後者ですが、前者の場合も、議決権を持つ委員をどう選定するかという別の問題があります。このあたりをどのように設計すればいいでしょうか。

VCファンドの場合は、投資委員会で意思決定をするのが通例です。投資委員会の開催頻度はいろいろですが、毎週のように投資委員会を開催するVCも少なくないようです。新しい投資案件がいきなり投資委員会で審議されることはなく、多くの場合は投資委員会に至る前、例えば社内の定例会議等において投資検討中の案件の状況を共有して関係者の理解を得ながら、反対意見なども十分に踏まえた上で、投資委員会で最終判断されるようです。投資委員会の場で否決されるものは多くはなく、否決されそうなものは投資委員会に進む前に却下されることが多い印象です。投資委員会の頻度も大事なのですが、意思決定権者の事前理解を得るためのコミュニケーションも大切と言えるでしょう。これをCVCに当てはめてみるとどうなるでしょうか。投資委員会を設置する場合、本社役員の方に委員になってもらうべきでしょうか。その場合、多忙な本社役員の方のスケジュールを確保し、事前のコミュニケーションをスムーズに行うことができるでしょうか。本社意思決定基準に従う場合は、議決権を持つ方々に十分な根回しが必要になることも予想され、意思決定スピードが更に課題になるかも知れません。

また、意思決定のスピードの課題に加え、スタートアップ企業への投資という難題を「誰が的確に判断できるか」という課題もありそうです。スタートアップ企業の先行きは不確定要因が多く、何をもって妥当な判断とするかが非常にあいまいです。投資起案書だけで判断できるでしょうか。スタートアップの価値や成長ポテンシャルを投資起案書だけで表現できるか、意思決定権者にそれが正しく伝わるか、といったことが問題になりそうです。意思決定権者が現場の事情に通じていると話が早いのですが、スタートアップ企業は小さいことも多く、本社役員の方が関わるには小さすぎる話かもしれません。

このように、CVC投資の意思決定には、スピードの課題や、そもそも的確な判断ができるかといった課題があります。しかし、意思決定の仕組みづくりはCVCの根幹の一つであることは間違いありません。弊社ビズファクトリーではCVCの立ち上げや運営に関するご相談を承ります。